和彫りと洋彫り

刺青は和彫りと洋彫りに分けられますが、これは彫り方の違いによるものではなく、図柄の違いによる区分け、つまりデザインの違いです。
和彫りとは、日本古来の伝統的な絵柄を彫った刺青のこと。線をしっかりと表現する筋彫りや、伝統の技法で美しい墨の濃淡を表現する「ぼかし」という表現技法が使われます。また、「額彫り」と呼ばれる手法で柄の周囲を彫り囲んで深みを出し迫力が出るようにしたりもします。このような日本伝統刺青の技法を使ったデザインを和彫りと言います。
和彫りの図柄にはルールがあって、例えば「龍の柄を使う場合は水か雲で化粧する」などという細かい決まりがあり、それに基づいてデザインをしていくのだそうです。
このような日本古来の伝統に基づく和彫り以外は、すべて洋彫りということになりますが、洋彫りにも種類がいろいろあります。
例えば、ナイフ、ハート、ドクロ、十字架などの柄を使うことが多いワンポイントの洋彫り「アメリカンタトゥー」、派手な色合いとコミカルな絵柄が特徴の「ニュースクール」、様々な模様を組み合わせて絵柄にする「トライバル」、黒と灰色だけのモノトーンで仕上げる「B&G」、人や動物の写真を元にしてリアルに彫る「ポートレート」などが代表的です。
和彫りは服を着れば見えない場所に彫るのが基本ですが、洋彫りはファッション性が強く、若者などが気軽に彫ることが多くなっており、服を着ても見える部分や手の甲や首など隠せない場所に彫ることも少なくありません。